建物解体工事

30秒でわかるまとめ

アスベストの規制が始まったのは1970年代半ばその後もだんだんと規制は厳しくなっていき、現在ではほぼ全てのアスベスト含有建材は製造・使用禁止されている今後は特に、処理に関する面において更なる厳重化が予測される

サービス概要

  1. 調査対象の建物にお伺いし、事前調査を行います。
  2. 作業計画を立案し、行政や近隣に対する必要な届け出を行います。
  3. 処理現場を隔離・湿潤化した状態で、アスベストの除去を行いながら建物を解体します。

こんな場合もお気軽にお問い合わせください

  • ・建物のどこにアスベストが含まれているかわからない。
  • ・除去と封じ込め・囲い込みのどちらが良いか判断できない。

むやみな解体工事は被害を招く原因になる

1980年代までを中心に、マンションやアパートなどの建築に広く用いられていたアスベスト。現在ではその使用・製造は規制されていますが、既存の建造物では今なおアスベストがひそかに眠っている建物も多いのです。

そして現在、アスベストが使われた古い建造物が老朽化してきていることから、こういった建造物の解体工事の需要が年々高まっています。しかし、むやみに解体工事を行ってしまうと、かえってアスベストの被害を広げ、場合によっては法令違反になることも。

そこで今回は、アスベストが含まれた建造物を解体する際の大まかな流れや注意点について詳しくご紹介します!

アスベストの危険性

天然の鉱物繊維であるアスベスト(石綿)は、耐久性や耐熱性、吸音性をはじめとするすぐれた特性を備えており、しかも安価で加工しやすいことから、住宅やビルなどの数多くの建造物に使われる建材の一部として多用されていました。

ところが、非常に細い繊維であるアスベストには空気中に飛散しやすく、発がん性があるという特徴もあります。空気中に飛散したアスベストを人が吸い込んでしまうと、分解されず体内に蓄積され、長い年月を経て肺がんや悪性中皮腫といった重篤な病気を引き起こす危険があるのです。

解体工事では建物を取り壊すことになりますが、アスベストが使われた建造物でアスベスト含有建材を乱暴に取り壊してしまうと、そこからアスベストが飛散してしまい、工事現場はもちろん、近隣の住宅などにもアスベストの被害をおよぼしかねません。解体工事を行うにあたっては、そうした被害が生じないようきちんと対応する必要があります。

解体工事の流れ

ここからは、アスベストが含まれた建造物を解体する際の流れについてご紹介しましょう。

アスベストのレベル

まず解体工事を始める前に、建造物に含まれたアスベストがどの程度危険なものかを判断する必要があります。アスベストの危険性はそれぞれレベル1(発塵性が非常に高く、アスベストの飛散リスクが最も高い)~レベル3(発塵性が比較的低いため、アスベストの飛散リスクも最も低い)まであり、それぞれ工事を行う際の対応が異なります。

レベル1のアスベストに分類されるものとしては、主に吹付材として用いられていたアスベストが挙げられます。同様に、レベル2については主に保温材・断熱材に使われたアスベストが、レベル3は主に成形板などに用いられたアスベストが、それぞれ挙げられます。

アスベストの使用状況や危険レベルを建物の所有者などの個人が判断するのは難しく、専門の業者に依頼することが必須です。アスベストは柱や壁、屋根や駐車場、マンションでは共用スペース、体育館などの施設では天井・壁・床といったように、さまざまなところで使われています。専門の業者に依頼して、見落としのないようにくまなくチェックします。

解体工事の事前準備

業者に依頼してアスベストの使用状況や危険性のレベルの調査を行い、アスベストのレベルが分かったら、次に解体工事の準備を行います。

解体工事でレベル1・レベル2のアスベストを取り扱う場合には、建築物解体等届出書などの書類を公的機関へ提出することが義務付けられています。レベル3のアスベストを扱う場合は、書類の提出は不要です。

なお、こうした書類の提出は、「作業を始める日の14日前まで」に行う必要があります。提出先もいくつかあるため、注意が必要でしょう。

書類の提出が終わったら、ようやく工事現場での作業が始まります。工事を始める際には近隣への周知を行うため、工事の概要や有害性、立ち入り禁止である旨などを記した看板を工事現場に設置しなければなりません。

その後、作業の足場組み立てや工事現場の清掃、アスベストの飛散を防ぐための隔離・密閉養生などを行い、事前準備はいったん終了です。

アスベスト除去工事の流れ

アスベストが使われている建造物の解体工事を行う際は、あらかじめアスベストの除去を行い、そのあと建物の解体という流れになるのが一般的です。本記事ではその除去作業に重きを置き、除去工事の流れについてご説明します。

アスベストの飛散防止をする

アスベストの除去作業を行うにあたっては、作業でアスベストが飛散してしまうことを防ぐ必要があります。そのため、アスベスト含有建材がレベル2以上の場合は水や薬液などを使って湿潤化する必要があります。加えて、工事現場に粉塵抑制剤という薬剤を散布することで、アスベストの飛散を完全にシャットアウトできるのです。

このようにアスベストの飛散防止対策を施したうえで、アスベストを含有する建材の切断・破砕などを行い、アスベストを除去していきます。このとき作業員は、マスクや作業着などの保護用具を必ず着用し、アスベストを吸い込んでしまうことのないようにします。

アスベストの圧縮処理をおこなう

除去作業が終わったら、除去したアスベストに圧縮処理を施して体積を減少させ、処分しやすくします。

アスベスト除去に使用した器具の処理をする

最後に、所定の方法でアスベストの廃棄、工事現場の清掃・撤去、使用した器具の処理を行って、アスベストの処理は完了です。

アスベスト除去・解体工事Q&A ~こんなときどうするの?~

解体工事を行うとなっても、ただでさえわからないことは多いもの。
さらにアスベストの除去作業も行うとなれば、どうしたらいいかわからないことも出てくるでしょう。多くは、工事作業を依頼する専門の業者に相談しながら進めていくことで解決できますが、ここでは“よくある疑問”をいくつか予習しておきましょう。

[Q]解体工事をするときの近隣への配慮はどうしたらいい?

[A]安全に配慮した対策を実施すると同時に、事前にきちんとご挨拶・説明を行って理解を得ることが大切です。

[解説]
建物の解体工事を行う最には騒音や振動などが生じますし、工事車両の出入りも多くなります。こうしたことから、近隣にお住まいの方々に迷惑をかけてしまうことがどうしても多くなってしまうのが実状です。

前述のとおり、解体工事を始める前には工事の概要などを記した看板を掲示して近隣への周知を行いますが、ご近所の方々からすれば、それだけではなかなか安心できません。

そこで解体工事の施主としては、解体工事の実施前にご近所の方々に対してきちんとご挨拶をしておくことがとても重要です。
近隣の住宅を個々に訪問し、実施する工事内容を説明すると同時に、ご迷惑をおかけすることのお詫びを含めたご挨拶を行うのです。
ご挨拶にうかがう際は、施主だけでなく解体業者の担当者にも同行してもらい、工事概要や工事中の問い合わせ先などを記載した紙面を持参しましょう。

[Q]お隣でアスベストの除去工事をしているかもしれない!

[A]工事の監督者や問い合わせ先に確認するか、自治体に相談しましょう。

[解説]
アスベストの除去作業を実施する現場では、建材に含まれていたアスベストが飛散して健康被害につながる可能性があります。そのため、作業を実施する際にはアスベストの飛散防止対策を十分に施したうえで、工事の概要や有害性、現場への立ち入りを禁止する旨を明示する看板を設置することとされています。

しかしながら、そうした説明が不十分な工事も、残念ながらないとはいえません。近隣にお住まいの方にしてみれば、そうした工事は不安に感じることでしょう。その場合は、工事の現場監督者に声をかけるか、看板に記載されている問い合わせ先に連絡するなどして、状況を確認しましょう。

解体工事を行う建物についてはアスベストの使用有無を確認する事前調査を行い、その結果を掲示することが義務となっています。ですから、「この解体工事のアスベストの事前調査の結果を教えてください」と質問すれば、状況を確認できるはずです。

それでも、工事を担当する業者の対応が不適切であるなどして納得・理解できない場合は、お住まいの自治体の環境対策関連窓口に相談してみるという方法があります。

おわりに

今回は、アスベストが使われている建造物の解体工事に際して、事前に行うべき準備や、アスベストの除去作業を中心にご紹介しました。そうした一連の対応が完了して、初めて解体工事に着手できるという点を理解しておくと、実際に解体工事を行う際にもスムーズに進められるでしょう。

アスベストが使われている建造物の解体を無事に終えるためには、信頼できる専門業者を探して依頼することが不可欠です。そして、わからないことを相談しながら、安全・スムーズな工事の実施を目指しましょう。


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